猫は高いところ、狭いところが大好き!
猫が高いところ、狭いところが好きな理由は?
猫ちゃんは木や塀の上、家の中では冷蔵庫の上、キャットタワー、キャットウォークなど、とにかく高いところに行きがちです。かと思えば、かばん、段ボール箱や紙袋、ビニール袋、たんすの引き出し、家具の隙間、押し入れの中など暗くて狭いところに入りたがる習性もあります。猫ちゃんが高いところや狭いところが好きなのは、なぜでしょう?
高いところを好むのは野生時代の本能のなごり??
高いところは見晴らしがよく外敵に見つかりにくく、獲物を見つけやすいという利点があります。平衡感覚に優れている猫ちゃんにとって、高い場所はリスクよりもメリットが大きい場所ということのようです。それ以外に高いところを好む理由としては、ノミやダニが少ない、他の猫ちゃんに優位性を表現するためともいわれています。室内で飼われている猫ちゃんでも、外出から帰ると玄関ドアの近くにあるシューズボックスの上に待ち構え、帰ってきた旦那様の上に降ってくるコもいるそう。奥様にはそのような行為はしないとか。旦那様に優位性をアピールする行動のひとつのようです。
狭い場所は猫にとって安全スペース!
また狭い場所は、一度手にした獲物を他に奪われないための安全スペースと考えられています。狭い場所に身を伏せ、穴から外に顔を向け、敵が来ないか観察をしながら、かついつでも逃げられる態勢をとります。自然界は弱肉強食の世界。猫ちゃんが生き残っていくためには、こうした配慮をする必要があったのではないかといわれています。
猫ちゃんは本来単独で行動し、獲物を待ち伏せて狩りをする捕食動物ですが、肉食獣から狙われる被捕食動物でもあります。ですから、獲物をとりながら身を守る行為も行わなければならないということなのです。物陰に隠れたり狭いところに入るのは、このような習性のなごりなのかもしれませんが、室内猫ちゃんたちは、そんな中にすっぽりおさまって満足し、そのまま安心して眠ってしまうこともしばしば。
あっ、獲物が隠れているかも!
このように身を隠す反面、狭くて暗いところには獲物が隠れているのではないかと狩猟本能をかきたてられるという説もあります。猫ちゃんの祖先でもあるリビアヤマネコは、砂漠で昆虫、イタチ、ネズミといった生き物をエサにして暮らしていたそうです。このような環境から小さな動物がもぐり込めそうな穴を見つけると、ついつい入りたくなってしまうのかもしれませんね。