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犬と一緒に寝るのは大丈夫?なぜ寝たがるのか・気をつけたいポイントを紹介

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可愛い愛犬と毎日一緒に寝るのは、甘美なひとときでしょう。とはいえ、「あまり犬と一緒に寝ないほうがいい」と聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。実際のところ、どちらが正しいのか気になる人も多いでしょう。そこでこの記事では、愛犬が一緒に寝たがる理由や気をつけたいポイントも紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

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犬が一緒に寝たがるのはなぜ?考えられる5つの理由


飼い主であるあなたが寝ようとすると、愛犬が寝室までついてくることはありませんか。
こうして犬が飼い主と共に寝たがるのには、さまざまな理由があります。主に考えられる5つの理由について紹介します。

①甘えん坊な性格である


まず、甘えん坊な性格をしていることが考えられます。
犬は、家族の一員として飼い主さんに強い愛着を持っています。そのため、留守番の時間が長く、寂しさを感じた時に、飼い主さんと一緒に寝ることで安心感を得ています。

②飼い主さんのにおいで安心したい


「飼い主さんのにおいで安心したい」と思っているという理由もあります。
犬は優れた嗅覚を持っています。そのため、飼い主さんのにおいに大きな安心感を感じている愛犬が多いと考えられます。特に、ベッドや布団には飼い主さんのにおいが強く残っているため、愛犬にとっては飼い主さんの存在を感じられる大切な場所になります。愛犬にとってリラックスできる空間だからこそ、一緒に寝るのを好む犬も多いのでしょう。

③不安がある


不安を感じている犬も飼い主さんと一緒に寝たがる傾向にあります。
例えば、ペットホテルに預けられた後や長時間留守番をした後など、愛犬は家族と離れたくないという気持ちから、一緒に寝たがるケースが多いでしょう。普段と異なる環境におかれた後に、いつもよりも甘えるような動きが見られたときには、不安を和らげるように優しく接してあげたいですね。

④群れで寝る習性がある


また、犬には群れで寝る習性があることも関係しています。
そもそも、犬は本能的に群れで生活する動物です。自然界では、群れの中で眠ることで安全を確保し、寒さから身を守る習性を持っています。この習性から、家族と一緒に眠ることで、群れの一員として、本能的に安心感を得ているのかもしれません。

⑤ベッド(布団)が心地よい


ベッドや布団の心地よさを感じて一緒に寝たがる犬もいるでしょう。
人間のベッドや布団は、犬にとっても非常に心地よい寝床です。特に柔らかいマットレスや布団は、犬にとっても快適な睡眠環境でしょう。ペット用の布団は、人間のベットや布団よりも固い場合が多く、人用のマットレスや布団の快適さを求めて一緒に寝たがる場合もあります。

犬と一緒に寝る3つのメリット


ここからは犬愛と一緒に寝ることで得られる3つのメリットについて解説していきます。

①犬が安心できる・落ち着ける


愛犬は飼い主さんと一緒に寝ることで、安心し、リラックスできます。
愛犬からすると、飼い主さんから離れて寝るのは不安があり、恐怖も感じるでしょう。愛犬にとって飼い主さんの近くで眠れることは、幸せなことであり、ストレスの軽減にも繋がります。特に、新しい環境や不安な状況におかれた時こそ、安心したくて一緒に寝たがるでしょう。

②飼い主さんが愛犬に癒される


また、飼い主さんが癒やされることもメリットです。家族の一員である愛犬の体温を身近に感じながら寝ることで、リラックスして寝られるという人もいるでしょう。より長い時間を一緒に過ごすことで、愛犬への愛情も深まるかもしれません。

③愛犬の変化に気づける


そして、飼い主さんは愛犬と一緒に寝ることで、ちょっとした変化にも気づけます。
別々に寝るといつでも見られる状況ではないので、些細な変化には気づかないことがあります。愛犬の健康状態や夜間における行動に変化が見られた時は、何かのサインを示している可能性があります。
特に、夜間の行動パターンや呼吸の様子など、日中は見逃しがちなサインをしっかり捉えられるので、健康状態を把握する有効な手段となります。些細な変化にもしっかり気付き、早急に対応できるのは大きなポイントです。

愛犬と一緒に寝る5つのデメリット・注意点


一方、愛犬と一緒に寝ることにはデメリットもあります。ここでは、愛犬と一緒に寝ることで起こり得る5つのデメリットと注意点について解説します。

①しつけに悪影響を及ぼす可能性がある


まず、しつけに悪影響を及ぼす恐れがあります。
愛犬と一緒に寝ると、犬は飼い主さんのベッドを「自分の領域である」と認識する可能性があります。そうすると、縄張り意識が強くなり、ベッドなどに他の人が近づいた際に、攻撃的な様子を見せることがあります。縄張り意識が強まると、思わぬ事故や怪我に繋がる可能性もあるため、注意してください。

②睡眠妨害になる恐れがある


飼い主さんの睡眠妨害になる恐れもあります。
いくら大好きな愛犬と言えど、犬の呼吸音や体温、動き方などが気になって寝付けないこともあるのではないでしょうか。

③怪我の恐れがある


また、怪我の恐れもあります。
特に、小さな犬や子犬の場合、飼い主さんが寝返りを打つ際に下敷きにしてしまい、圧迫されたり高さのあるベッドから落下してしまったりなどの事故のリスクが高まります。大切な愛犬が、飼い主さんの寝ている間に怪我をする可能性も考慮しながら、安全な環境を整えてあげる必要があります。

④感染症・アレルギーなど衛生面のリスクがある


そして、感染症・アレルギーなど衛生面のリスクがあります。
犬が持つ細菌や寄生虫が原因で病気になることもあるため、特に免疫力が低下している時や子供や高齢者などは気をつけましょう。また、寝具に抜け毛などが付着することで、ハウスダストなどのアレルギーを発症してしまう可能性もあります。愛犬と一緒に寝る時には、衛生面で環境を整えることが大切です。

⑤分離不安症のリスクがある


愛犬が分離不安症になるリスクも考えられます。
そもそも分離不安症とは、飼い主さんがいない時に不安を感じやすくなり、留守番中などに過度のストレスを感じ、問題行動を起こす症状のことです。考えられる影響としては、留守番やペットホテルの利用などが困難になります。

場所別!愛犬が一緒に寝るときの心理


愛犬と一緒に寝るといっても、その時々によって場所が異なるのではないでしょうか。
実は、寝る場所によって犬が抱いている心理は異なります。寝る場所によって、犬がどのような心理状態にあるのか想像することが可能です。
ここからは、寝る場所を3箇所に分けて、犬の心理についてそれぞれ解説します。

①足元で寝ると飼い主さんをリーダーだと思っている


愛犬が飼い主さんの足元で寝ている場合、飼い主さんのことを「リーダー」だと認識している可能性が高いです。
犬は、リーダーを守りたいという気持ちが強いため、寝ているときも足元に控え、守っているつもりなのかもしれません。

②お腹・胸あたりで寝ると飼い主さんを仲間だと思っている


愛犬が飼い主さんのお腹や胸あたりで寝ている場合、飼い主さんを「仲間」と認識している可能性が高いです。
犬は群れで仲間と一緒に眠ることが多いため、飼い主さんの隣に寄り添って眠ることで安心感を得ているのかもしれません。「リーダー」としてではありませんが、家族としての自覚を持っていると言えるでしょう。

③顔の近くで寝る場合の心理は…?


愛犬が、飼い主さんの顔の近くで寝る場合は、犬が飼い主さんよりも上の立場であると感じている可能性があります。
普段のしつけで、飼い主さんの指示をしっかり守れているのであれば問題ありません。しかし、言う事を聞かないなどの状態であれば要注意です。なお、単純に飼い主さんの側にいたいだけだったり、寝るためのスペースがそこしか無かったりするだけの可能性もあります。過度に気にし過ぎる必要はないでしょう。

姿勢別!犬が一緒に寝るときの心理


愛犬が寝ている時に、どのような姿勢で眠っているか観察したことはありますか?
場所だけでなく、眠っている時の姿勢からもその時の心理状況を予想できます。この記事では、4つの姿勢別でそれぞれ抱いている心理を見ていきましょう。

①丸まって寝るとき


愛犬が丸まって寝ている時は、体温を逃がさずに温まることができるため、寒い季節によく見られます。また、この姿勢は大事な内臓を守ることもできるので、一番オーソドックスな姿勢となっています。

冬に丸まって眠っている時は寒さを感じている可能性があるので、寒さ対策をしてあげると良いでしょう。なお、夏などの暑い時期に丸まって眠るのは緊張していたり警戒心を持っていたりする可能性もあります。周囲の環境を見直してみてください。

②横になって寝るとき


犬が横になって寝る姿勢は、快適な環境で体を休めるときに見られます。
リラックスし、熟睡モードに入っている証拠なので、邪魔せずゆっくり寝かせてあげられると良いですね。

③うつ伏せで寝るとき


犬がうつ伏せで寝る姿勢は、何かあればすぐに動けるよう警戒している証拠と言われています。周りの環境に不安を感じている可能性があり、熟睡できていないことが多いので、何か原因になるようなものはないか観察してみましょう。

④仰向けで寝るとき


犬が仰向けで寝る姿勢は、「へそ天」とも呼ばれ、とてもリラックスしている状態を示しています。家の中でとても安心した状態だと分かるので、邪魔をせず見守ってあげると良いでしょう。

犬と一緒に寝る時に気をつけたいポイント


愛犬と一緒に寝ることは悪いことではありません。しかし、気をつけなければならないポイントもあります。
以降で紹介する4つのポイントを守ることで、より快適な生活がおくれるようになるでしょう。

①毎日は犬と一緒に寝ない


まず、犬とは毎日一緒に寝てはいけません。

「愛犬と毎日一緒に寝たい!」と考える飼い主さんも多くいるでしょう。しかし、毎日犬と一緒に寝てしまうと「分離不安症」を引き起こすリスクが高まってしまいます。例えば、飼い主さんが出張のような仕事の都合で、数日間家に帰れない場合。毎日寝ることが当たり前になった愛犬に、不安や恐怖を与えるかもしれません。愛犬と一緒に寝ない日を設けて、飼い主さんに依存させない工夫が大切です。

②一緒に寝る環境を整える


一緒に寝る環境整備も重要なポイントです。愛犬と一緒に寝る場合、寝具や周辺の環境に気を配りましょう。

特に小型犬の場合、高さのあるベッドへの昇り降りは体の負担になりやすいです。誤って落ちてしまうと脱臼などの怪我をする恐れもあるため、注意が必要です。
一緒に寝るために、ベッドではなくマットレスのみや布団などの高さが低い寝具に変更するのも良いでしょう。また、犬が苦手とするアロマの香りやタバコの匂いをなくしてあげることも大切です。

③清潔な環境にする


また、一緒に寝る環境を清潔に保ちましょう。
犬の抜け毛やよだれがシーツについたままになると、かゆみやアレルギーなどの原因になる可能性があります。抜け毛対策として、しっかりとブラッシングを行い、月1回を目安にシャンプーをしてあげるのがおすすめです。寝具の洗濯もこまめに行い、清潔な状態をキープできるように気を付けましょう。

④徹底したしつけをする


徹底したしつけも必ずしていきましょう。
愛犬と一緒に寝る場合、しつけが不十分な状態では様々な問題が発生する可能性があります。例えば、寝ようとする飼い主さんを攻撃したり寝具の上で粗相をしたりといった問題が起きかねません。「ベッドは飼い主さんのものである」としっかりと認識させ、トイレトレーニングなど基本的なしつけを完遂した上で一緒に寝るようにしましょう。

犬と一緒に寝ることに関するよくある質問


愛犬と一緒に寝ることにする、よくある質問についてまとめました。疑問点をしっかりと解消し、愛犬と共に楽しい時間を過ごしましょう。

愛犬といつから一緒に寝てもいい?


愛犬と一緒に寝るのは、トイレの回数が減り、愛犬がひとりでも寝ることができるようにしつけができてからがおすすめです。しつけができてトイレの回数が安定してくる時期は、愛犬の個性によっても異なりますが、平均的には1歳前後が多いようです。
特に、トイレトレーニングがしっかりできていないと、寝床での粗相に繋がり、飼い主さんの負担になるため注意しましょう。

飼い主または愛犬の体調が悪い時でも一緒に寝ても大丈夫?


飼い主さんの体調が悪い場合、愛犬のフケや毛に過剰反応して体調を悪化させる可能性があります。この場合、一緒に寝ることはおすすめできません。愛犬自身が体調不良の場合も、普段よりもストレスや不快感を感じる可能性が高いため、一緒に寝るのは避けましょう。

とはいえ、愛犬を看護する必要がある場合には、飼い主さんができるだけ近くでいつでも様子を観察できた方が安心できます。愛犬の様子に合わせて、柔軟に対応していきましょう。

高齢の愛犬と一緒に寝ても大丈夫?


高齢の愛犬と一緒に寝ること自体に問題はありません。
しかし、高齢犬は体調が不安定になりやすいため、注意が必要です。高齢犬でなくても、急に夜泣きや無駄吠えが始まった場合は、病気や体調不良の可能性もあるため、早めにかかりつけの動物病院に相談することをおすすめします。

愛犬と一緒に寝るならしっかりとしつけをしておこう


犬と一緒に寝ることは、信頼関係を深められる一方で、さまざまな注意点があります。子供や高齢者など、免疫力が低い人が一緒に寝る場合には、アレルギーや感染症に罹患してしまうリスクも高まります。体調の変化に気を配り、少しでも不安がある場合には、一緒に眠るのを避けた方が良いでしょう。
しつけや衛生面に関する注意点を守った上で、愛犬と一緒に寝るようにしてください。

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