成分が結晶化した"尿石"は主に2種類!その成分は?
ワンちゃんの尿石って?
ワンちゃんの尿路結石の多くは、ストルバイト結石(リン酸アンモニウムマグネシウム結石)とシュウ酸カルシウム結石の2種類が主です。この2種類で尿路結石全体の約80%といわれています。
尿路結石の成分は食事により供給されています。通常は必要な分を体内に取り込み、不要な分は尿中から体外へ運び出されます。ところが、様々な要因により、これらの成分が結晶化し、さらに結晶が固まり結石となって、尿路を傷つけたりふさいだりしてしまうのです。
ストルバイト結石ができるきっかけと治療法
ストルバイト結石ができる要因に尿pHがあります。尿pHが7.0以上になると尿中のミネラルが結晶化しやすくなり、ストルバイト結晶が見られるようになります。このストルバイト結晶は尿路内の有機物と結合することにより、ストルバイト結石となっていきます。
食事や尿の酸性化剤によって尿pH6.4以下となるようにしてあげるとストルバイト結石を溶解することができるほか、ワンちゃんのストルバイト結石は尿路の細菌感染が原因となることが多いため、治療には抗生剤を投与することもあります。
しかし、結石を溶かすには数週間~数ヶ月かかることもあるため、場合によっては、手術による摘出となることもあります。